トリ違い(シメ)

よく行く野鳥観察場所の1つでは、冬には何故か必ず1羽のシメに出会えます。

ただの偶然なのでしょうが、足を運ぶたびに「あ、今日もいた」と感じます。

同じ場所で1羽の野鳥に何度も出会うと、顔見知りになった気になります。



先日も、松の木の頂上に1羽のシメを見つけました。

嘴が大きく、尾羽が短いのが特徴です。

この近辺で見つけるスズメやマヒワ等に比べて、少し大きめの体格なので見分けやすいです。

冬鳥なのですが、昨年は市内の山で5月上旬頃にも見かけた事があります。

野鳥図鑑によると、本州の中部以北では局地的に繁殖するらしいです。

その野鳥図鑑を改めて読み返してみると、♂♀の区別について記載がありました。

雌雄同色ですが、♀は頭部の赤みが少なく、次列風切外縁が淡灰色なのだとか。



その日に出会ったシメを確認してみました。

緑色の丸で囲った頭部の赤みは、光の加減もあり判別が難しいです。

その日は曇り空でしたので、露出もプラス補正での撮影であったと思います。

赤色の丸で囲った次列風切外縁の灰色が確認できます。

結果として♀だと判断しました。


となると、同じ場所で以前に出会ったシメの事が気になります。

過去の画像の1つを掘り出して、確認してみました。

下の画像は昨年11月末頃のものです。



枝の影が被ってますが、先程の個体よりも頭部の赤みがあるように感じます。

何より、次列風切外縁の灰色が確認できません。

結果としてこの個体は♂だと判断しました。

私が顔見知りだと感じていたシメは、別個体だったようです。

取り違いならぬ、鳥違いです。

その日ばかりの野鳥観察

新潟県中越地方のバードウォッチャー(3年目)です。 山あり海あり川ありの自然に恵まれた環境で、野鳥を観察しています。 出会った野鳥を、気ままに紹介したいと思います。 【カメラ】 SONY α7 Ⅲ 【レンズ】 SEL200600G F5.6-6.3 G 【テレコンバーター】 SEL14TC