5対2(カワセミ)
市内に流れる川の河口付近で、カワセミの番に出会いました。
すぐ傍に海が迫っている場所ですが、汽水域でもカワセミは生息できるみたいです。
カメラを準備しているうちに、1羽が対岸に飛んでしまいました。
上の画像は残ってくれた1羽ですが、下嘴が橙色なので♀です。
♂は対岸で川面を見つめています。
もしかすると、求愛給餌のシーンを撮れるのかもしれません。
期待しましたが、一向に♂は餌を獲らないで留まっています。
一方、♀は次々に飛び込み、餌を捕まえては美味しそうに飲み込んでいきます。
透明な獲物を捕まえていたので、最初はエビだと思っていました。
帰宅してから画像を確認すると、どうやらイサザのようです。
イサザとは当地での地方名ですが、全国的にはシロウオの名前で知られます。
春に獲れる透明な小魚で、「踊り食い」でも有名な魚です。
昔はイサザ獲りといって、四つ手網を用いた浜辺での漁が盛んだったのだとか。
今では大分数が少なくなったそうですが、春を告げる地元の風物詩です。
私も食べた事がありますが、口の中で小魚が踊る(暴れる)触感が何とも・・・。
このカワセミ♀も、まさに「踊り食い」をしていました。
小さな魚なので腹持ちが悪いのか、観察していた15分の間に5匹は捕えていました。
水面にチャポンと飛び込む、この♀の狩りは百発百中です。
一方、対岸のカワセミ♂の捕獲数は2匹のみでした(観察可能範囲内ですが)。
5対2で♀の勝ちです。
いやいや、もしかすると最適な場所を♂が♀に譲ったのかもしれません。
そんな事を考えながら野鳥観察をするのも楽しいです。
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